会社での職位が付くと、基本的に部下が付きます。どんなにミニマムであれ、それは管理職としての責任がつくことと私は定義しています。
また有能なチームは全員の目指す矢印が同じ方向を向いていて、『運命共同体』の認識をチームに宿せることが重要だと私は教えを受けました。
私が以前チームを引き継いで2年間運営しました。

引き継いだ当初に衝撃的だったのは、『実績に対する理解や認識が全くなかった』ことです。
数字を意識しない営業マンは本当に営業なのでしょうか?w
数字と言うと、ノルマが•••と思われる方もいるかもしれませんが、正確にはノルマではなく指標です。
チームで目指す方法、例えばサッカーチームで『Jリーグ優勝を目指そう』とした場合、とにかく一生懸命頑張るでは目標達成は難しいと思います。なぜなら、精神論だけで具体的な戦略論がないからです。
現実問題、“全勝無敗優勝”が理想的です。ただ攻めても攻めても勝ちきれない、もしくは不意な失点で窮地に追い込まれる、といったケースはサッカーではあるあるです。
過去数年の優勝チームの勝ち点などを目安にするだったり、失点を1試合平均1点以内に抑えるなど具体的指標を示すことがあります。
つまり、チーム全体で目標達成の為の具体的数値設定をすることが、チームで共有できるということになります。

売上、粗利益、成約件数もなく、チームの方向性を正すことは不可能に近いと思います。なぜなら、個人の正しいと思う方向に走り続けてしまうからです。
また、承認欲求が高いメンバーがいるにも関わらず、新卒2年目だから営業先を任せていない。承認欲求が低いメンバーでも前職に接客業経験があるから営業先も一人前業務を任せる。
正直、当時任せた人のセンスがない。と率直に思いました。多分ヒトとして分析したのではなく、(履歴書などの)カミベースの判断をしたのでしょう。
A子さんに与える業務は商談ではなく、あくまで見積や契約書の作成。この精度向上をミッションとして約2年やらせていたようで、本人のやりがいやモチベーションはかなり下がっていました。
起こりうるミスの対策や起きないようなフォロー体制、綿密な打合せを行い、業務を任せるべき!が私の理論です。
少なくとも、私が感謝している上司はそのように振る舞ってくれました。
メンバーの活躍を引き出すことが管理者の評価であり、メンバーが活躍できる機会を提供することでチーム強化に繋がります。
医療介護業界の仕事は、どうしても属人性になりがちです。ただ任せないと人は成長しません。リスクは当然ありますが、適切なリスクヘッジと綿密なコミュニケーションで大抵のことは解決します。会社のこと、お客様のこと、本人のことを本気で考えるならチャレンジさせることが重要です。
最後に、2年間の役目を終える際にA子さんから『成長できました。ありがとうございます。』と言ってもらえたのが、よい答え合わせのできたと思える瞬間となりました。
メンバーへ最低限の取り組みとして、“成功ではなく、成長の約束”は保証すべきだと思う今日この頃です。

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